こんにちは、錦織です。
私たちは普段ホームページをつくるために、その会社さんのらしさを理解するため、可能な限り社員さん全員にインタビューしています。
中には、ホームページを作ったあとに
”みんなともう一度同じ方向を向いて仕事がしたい”
と、経営者さんからお話があり、
それなら一度みんなが今どんな気持ちで仕事をしているか、
社員さん、スタッフさんに聴いてみましょう、となることがあります。
直接経営者やNo.2の方がヒアリングするよりも、第三者のほうが話しやすいことがあるからです。
そのような流れでインタビューをしている会社さんがあります。
このような時はなるべく産業カウンセラーで学んだ傾聴技法を使って聴くようにしています。
みんな正しい、ただし一部だけ
インタビューしていて感じるのは、みんないろいろ考えているということ。
当たり前のようですが、
「それぞれがそれぞれの立場で考えていること」
というのがあります。
今のところ、「お金がもらえればそれでいいんでぇ~」という人はいなくて、
今の居場所で”こんなところは誇れるところです”とか
今置かれれている立場で見えること、そしてこう改善したらいいんじゃないか、という言葉をききます。
インタビューを重ねていくと、あぁ、ほんとに皆さんご自身の立場で自分の生活だけではなくて、会社のことも考えているんだなぁと感じます。
そこで脳裏に浮かんだのが、群盲像。
目の見えない人たちが、像のいろんなところを触って「太い蛇だよ(鼻)」「いやいや、ペラペラしたうすいものだよ(耳)」「太い丸太みたいだ(脚)」「ザラザラした縄かな(しっぽ)」などと言います。
これは、すべて正しい。でも一部だけ。
※群盲像については、Kaoコーチングスペースさんのページに分かりやすい説明があります。
組織チームの全体の姿を見る:群盲象を撫でる→
群盲像について、初めてコーチングで教わったときは言っている意味は分かるのですが、体感的にはよく分かっていなかったように思います。
でも、会社さんに伺ってインタビューを重ねていくと、こういうことなんだなと思います。
これは組織の中にいたときは分からなかったのですが、第三者として関わることでもっと見えてくるようになりました。
「あなたはそう考えるんだね」
群盲像からすると、みんなをみんなで「あなたはそう考えるんだね」ということが大切だなと感じます。
しかし、会社組織はもちろん役割があります。
だから”みんな正しい、ただし一部だけ”とは言いつつ、その立場では見えないけれども本来はこういうこと、その立場だとそう感じるけれども経営の側面からこうだよといったことがあると思います。
逆に経営者には見えないことを、そのほかの社員さんが見えることもあると思います。
だからこそ、お互いに考えていることを話していったん受け止め、話し合えることというのが大事なんだな、と肌身に感じました。
本当の姿がホームページに反映される
こちらのブログで何度か書いていますが、社長さんの理想を語ったお話だけ聞いてホームページを作ると、実は実態と合致していないことがあります。
でも、私たち制作者がその会社さんの全体像をなんとなく把握してから作ったホームページは、少なくともそこにウソはないと考えます。
むしろ敢えて虚飾に近いくらいに内容を盛りすぎると、なんとなく人は感じるのではないでしょうか。
ホームページに来てくださる方が、実際にその会社さんと接したときにマイナスのギャップが生まれないこと。
それも制作者として気を付けたい一つです。
現在インタビューを続けている会社さんはいくつかの工程を経て、ホームページも少し変わるのかなぁと楽しみです。